Lesson7-10 地元の酒を知る/近畿②

京都府

安土桃山時代からの銘醸地である伏見を擁し、全国2位の生産量を誇る京都府。
「女酒」といわれる口当たりの柔らかな甘口の酒が多数作られています。

澤屋まつもと  【守破離  純米生酒】

松本酒造/京都府京都市

酒米由来の旨みを引き出すために、手作業にこだわった酒造りを行う蔵元。料理に合わせて味のボリュームの調整がされているので、食中酒として楽しみたい1品です。

味わい:★★(6段階中)
香り :★★(穏やか)
使用米:五百万石
精米歩合:65%
酵母:自社酵母
酸度:1.7
日本酒度:+4

松本酒造⇒「http://www.momonoshizuku.com/

奈良県

古くからの酒造りの歴史をもつ奈良県。県内にある正歴寺清酒発祥の地とされます。
近年では、実力のある若手が台頭し、個性的な造りを行う蔵もあり注目を集めています。

みむろ杉  【純米吟醸  山田錦  火入れ】

今西酒造/奈良県桜井市

350年の歴史をもつ伝統の蔵元。本品は若手の蔵元が立ち上げた新ブランドで、低温長期発酵させた山田錦の旨みときれいな酸味のバランスが楽しめる食中酒です。

味わい:★★★★(6段階中)
香り :★★★★(やや華やか)
使用米:山田錦
精米歩合:60%
酵母:協会9号
酸度:1.7
日本酒度:+3

今西酒造⇒「http://imanishisyuzou.com/

大阪府

周辺の山々からの伏流水に恵まれ、江戸時代には池田・堺などの産地を擁した酒どころである大阪府。大阪の多種多様な食文化に合わせやすい、軽快な味わいの酒が多い傾向です。

秋鹿  (あきしか)【山廃純米酒】

秋鹿酒造/大阪府豊能郡

自営田で蔵元自ら作った酒米を使用し、高品質で味わい深い純米酒のみを造っています。本品は飲んだ瞬間に米の旨みと深いコクが感じられる1本。山廃ならでは酸味も効いています。

味わい:★★★★★(6段階中)
香り :★★★(やや穏やか)
使用米:山田錦
精米歩合:70%
酵母:協会7号
酸度:非公開
日本酒度:非公開

和歌山県

かつてはコクのある濃醇な酒が多かった和歌山県ですが、近年はキレイな酒質の蔵が台頭中です。地元の南高梅を使い、日本酒ベースの梅酒も造られています。

紀土(きっど)【KID  純米】

平和酒造/和歌山県海南市

近年飛躍的に伸びた蔵。2008年に立ち上げた本ブランドは、若者に飲んでほしいという願いから「紀土(KID)」と名付けられました。軽快でなめらかな酒質と抜群のキレ味が楽しめる一本です。

味わい:★★★★(6段階中)
香り :★★★★(やや華やか)
使用米:麹米 山田錦、掛米 一般米
精米歩合:麹米 50%、掛米 60%
酵母:協会7号
酸度:1.3
日本酒度:+4

平和酒造⇒「http://www.heiwashuzou.co.jp/

雑賀(さいか)  【純米吟醸】

九重雑賀/和歌山県紀の川市

食酢の蔵元として創業し、酢造りに欠かせない良質な酒粕を得るために日本酒の製造を始めた蔵元。食事に合う日本酒を造ることをモットーとしており、本品は穏やかな甘みと、鼻に抜ける吟醸香が調和した一本です。

味わい:★★★★(6段階中)
香り :★★★★★(華やか)
使用米:麹米 山田錦、掛米 五百万石
精米歩合:麹米 55%、掛米 60%
酵母:協会1401号
酸度:1.7
日本酒度:+4

九重雑賀⇒「https://www.kokonoesaika.co.jp/

兵庫県

日本酒の生産量日本一を誇る兵庫県。濃厚な味の「男酒」で有名な灘を擁し、丹波杜氏、但馬杜氏の本拠地でもあり、酒米の王様である山田錦の特A地区産地としても有名です。

奥播磨(おくはりま)【純米】

下村酒造/兵庫県姫路市

伝統的な手作業にこだわり、純米酒のみを作り続ける蔵元。酒米由来の豊かな旨みと酸味、素朴な味わいが感じられる一本。40〜45℃の燗で頂くのが抜群です。

味わい:★★★★★★(6段階中)
香り :★★★(やや穏やか)
使用米:兵庫夢錦
精米歩合:55%
酵母:協会9号
酸度:1.7
日本酒度:+5

下村酒造⇒「http://www.okuharima.jp/